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衛生管理者資格をとりたい。代謝系は何を覚えたらいい?過去問は?
☑今回はこんな悩みを解決します。
💡本記事の内容は下記3点です。
①代謝とは
②体温の調節機能
③体重の測定
各項目ごとに解説していきます。
代謝とは
☑代謝とは生命維持のために、外界から取り入れた有機化合物や無機物を素材として行う化学反応のこと。
⇩代謝の覚えるべき内容
①エネルギー代謝
②基礎代謝量
③エネルギー代謝率
エネルギー代謝
☑エネルギー代謝とは・・・
・食物び炭水化物やタンパク質、脂質など栄養素を摂取
➡生命に必要な物質に変化させ蓄える過程を同化という。
・同化によって得られた物質を分解
➡生命活動に必要なエネルギーを発生させることを異化という。
・同化と異化の過程を合わせたものを代謝(新陳代謝)という。
代謝による物質の科学的変化に伴うエネルギーの転換を、エネルギー代謝といいます。
基礎代謝量
☑基礎代謝量とは心臓を動かし、呼吸をし、体温を保つといった生命維持に必要な最低限のエネルギー量を基礎代謝という。
💡基礎代謝の測定状態は⇩
①横になる(横臥)
②安静を保つ
③目を覚ました状態(覚醒)
☑上記の状態で測定します。
基礎代謝量は体格・性別・年齢などで異なります。同性、同年齢であれば、体表面積にほぼ正比例します。
平均代謝量
☑日本人の場合(1日当たり)
成人男性:1500kcal
成人女性:1250kcal
💡じっと座っているだけでも基礎代謝の1.2倍の代謝量になります。これを安静時消費エネルギーといいます。
睡眠中の代謝量は通常より5〜10%程度低くなります。作業時は作業の強度に応じて代謝量も増加します。
エネルギー代謝率
☑作業強度を求める時、その作業にかかるエネルギー代謝率を計算します。
❌単純にエネルギー消費量から計算するのでは、男女差・体格差での基礎代謝量に個人差があるため正確な数字になりません。
下記式により、個人差を省いた作業強度(エネルギー代謝率)を表すことができます。
☑作業に要したエネルギー量の式
作業に要したエネルギー量=作業時間中の総消費エネルギー量ー安静時消費エネルギー量
☑エネルギー代謝率(RMR)の式
エネルギー代謝率=作業に要したエネルギー量÷基礎代謝量
エネルギー代謝率では肉体労働の強度は示せます。しかし、知的作業、事務作業には適用できません。
体温の調節機能
☑体温の調節には体温調節中枢が行っています、体温調節中枢というのは間脳の視床下部というところにあります。
⇩体温調節中枢が体温を調節する手段は下記2つです。
産熱:主に栄養素の酸化燃焼、または分解などの代謝による化学反応によって行われる。
放熱:物理的な熱の放出に伴うもの。
💡寒冷にさらされ、体温が下がった場合
・皮膚の血管は収縮し、血流量を減少し、皮膚温を低下させる。結果体内の熱が外に放散されるのを防ぐ。同時に体内の代謝を高め、体温を上げるように働きます。
💡高温にさらされたり、運動によって体温が上がった場合
・皮膚の血管は拡張し、血流量は増加し、皮膚からの発汗を増加させることで体内の熱を外に放散させて、体温を下げるよう働きます。
☑人体は、発汗のない状態でも皮膚や呼吸器から、1日約850gの水分が蒸発しており、不感蒸発と呼ばれます。これは全熱放射の25%を占めます。
産熱と放熱のバランスをうまくとりながら、体温は一定に保たれています。
体重の測定
☑体重を測定することは、労働者の健康状態の評価には大事なことです。
💡肥満について
・肥満は日常生活の偏りから生じるものであり、循環器系疾患や脳血管疾患などの生活習慣病の危険因子となります。肥満度は生活習慣病の危険因子となります。
日本肥満学会はBMIを肥満の判定基準にしています。
💡BMIの式を覚えましょう。
BMI=体重(kg)÷(身長(m))2乗
BMIが25以上で肥満となります。
代謝系過去問
1.代謝に関する次のA〜Dまでの記述について、正しいものの組み合わせは1〜5のうちどれか?
A:栄養素は体内に吸収され、さまざまな過程を経て排泄されるが、この過程を代謝という
B:同性、同年齢の場合、基礎代謝量は体表面積の2乗にほぼ正比例する
C:基礎代謝とは、心拍、呼吸、体温保持など生命維持に不可欠な最小限の活動に必要な代謝をいう
D:基礎代謝は、睡眠中の測定値で表される
①:A,B
②:A,C
③:B,C
④:B,D
⑤:C,D
答えは②
➡Bは体表面積の2乗ではなく、体表面積に正比例する
➡Dは基礎代謝は覚醒、横臥、安静時の測定値である。
2.エネルギー代謝率(RMRすれば)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか?
①エネルギー基礎代謝率は、作業時間中に消費した総エネルギー量を安静時代謝率で割った値である。
②精神的作業のエネルギー代謝率は、作業内容によってかなり異なった値となる。
③作業を行わず、ただじっと座っているだけの場合のエネルギー代謝率は1.2である。
④エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表す指標として有用である。
⑤エネルギー代謝率は、一定作業中に体内で消費された酸素と排出された、二酸化炭素との容積比で表すことができる。
答えは④
①:エネルギー代謝率は、作業時間中に消費した総エネルギー量から安静時消費エネルギー量を差し引き、基礎代謝で割った値である。
②:エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を示す指標であり、作業に要するエネルギー量の少ない精神的作業や静的筋作業に適用することはできない。
③:エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を示す指標のため、何も作業せず安静にしているときに適用することはない。
⑤:エネルギー代謝率は、作業に要したエネルギー量が基礎代謝量の何倍に当たるかを示すものである。
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